脳底動脈への血栓回収のメタ解析になります。3か月mRSが血栓回収術群で標準治療群に比べて2.41倍高かった(95%信頼区間: 1.78–3.26, p<0.0001)一方で、症候性頭蓋内出血のリスクが増加(EVT群5% vs 標準治療群1%未満, p<0.0001)しました。 症状が軽度(NIHSS < 10)の患者や、時間経過が24時間を超えた患者、広範な梗塞を有する患者はデータ不足のため要注意、とのことでした。 4つのうち、3つが中国から(!)であり、アジア、特に後方循環はアテローム性が多いですが、それを含めてこれだけの有益性を示せていることは素晴らしいのではないかと思います。(作田先生より) Endovascular therapy for acute vertebrobasilar occlusion (VERITAS): a systematic review and individual patient data meta-analysis Nogueira, Raul G et al. Lancet, 405,10472, 61-69
脳梗塞の患者でいつから降圧すべきか問題を検証した論文です。高血圧症の既往があった人では発症1週間以内でも以降でも変わりないとのことでしたが、既往がなかった人では発症1週間以内に降圧薬を開始すると転帰が悪くなる傾向にあるとのことでした。高血圧の既往がない人での急性期の血圧高値は虚血による反応性の変化であり、やはり「水を差す」ような真似はやめた方がいいのかもしれません。 Treatment After Acute Ischemic Stroke by Hypertension History. Stroke. 2025 Jan 14. doi: 10.1161/STROKEAHA.124.049242. Epub ahead of print. PMID: 39807580.