INSPIRES試験(動脈硬化性軽度脳梗塞または高リスクTIA患者に対する集中的スタチン・抗血小板療法)のサブグループ解析です。 CSVDスコア0~2とCSVDスコア3以上の2群に分類。DAPTは両群で出血リスクを増加させたが、CSVDスコア3以上の群ではその増加は有意差なしという結果でした。 臨床的な感覚だとSVDがかなり重度の人でDAPTをloadingしても出血することはあまり見られないように思います。 それを裏付ける結果かなと思います。臨床にすぐ応用できるいい論文ですね。 CMBはデータ欠損が多いため除外されています。やはりCMB数のカウントはどの国でも手こずるわけですね。 (Strokeチームより) Does the Burden of CSVD Modify the Efficacy of Dual Antiplatelet Therapy? A Post Hoc Analysis of the INSPIRES Trial. Li, Hang et al. Stroke. 2025;56:00-00.
地中海食は一般に健康食の位置づけであり、MSにおいても疲労の軽減、認知機能の改善、再発や障害進行の抑制が報告されていますが、その機序はほとんど知られていませんでした。今回は地中海食とMyelopoiesisの関係に言及した興味深い論文です。 この研究では、マウスEAEモデルを用いて、M-CSF経路が生活習慣と免疫動態をつなぐ鍵であることを示しました。特にEAEにおいて、M-CSF中和抗体の投与により症状悪化が抑制された点は、M-CSFが新たな治療標的となる可能性を示唆します。 さらに、地中海食の炎症抑制効果は以前より報告されていますが、この研究では地中海食がMyelopoiesisを抑制し、MSの臨床症状を改善する可能性が示されました。 M-CSFと地中海食が今後、さらに衆目を集める可能性があります。 (免疫チームより) Myelopoiesis is temporally dynamic and is regulated by lifestyle to modify multiple sclerosis Yates, A.G. et al. Nat Commun 16, 3683 (2025).