今週は脳静脈洞血栓症に対するDOACvsワーファリンの試験です。DOACはワーファリンと比してVTEの再発や出血が同等であったとのことで、より管理が容易なDOACの選択を促す結果でした。 個人的に気になったのが、対象にはAPSが数%含まれていますがDOACが選ばれていた(!)ことが驚きでした。(Strokeチームより) Direct oral anticoagulants versus vitamin K antagonists for cerebral venous thrombosis (DOAC-CVT):an international, prospective, observational cohort study van de Munckhof, AnitaAtaklı, Dilek et al. Lancet Neurol, 2025:24(3):199-207
Phase I/II trial of iPS-cell-derived dopaminergic cells for Parkinson’s disease. Sawamoto, N., Doi, D., Nakanishi, E. et al. Nature 641, 971–977 (2025).
血栓回収術を予定している大血管閉塞(LVO)患者において、頭部挙上0度と30度とで神経学的転帰を比較したZODIAC試験の紹介になります。 結果、神経学的増悪や3か月後の死亡は0度群で有意に多い結果となりました。そこまで長い間ギャッチアップされたわけではない(約90-100分)のに、これだけの差がついており、頭部挙上による血流量の変化が、何とか耐えしのいでいるペナンブラにとってとてつもない影響を及ぼしてしまうことを実感させられました。この結果は救急隊も含め、脳卒中にかかわる人たちは全員が知っておくべきと感じました。 (strokeチームより) Optimal Head-of-Bed Positioning Before Thrombectomy in Large Vessel Occlusion Stroke: A Randomized Clinical Trial. Alexandrov AW, Shearin AJ, Mandava P, et al. JAMA Neurol. Published online June 04, 2025.