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こんにちは.脳神経内科の北川友通です。
2020年4月1日より、慈恵医大本院で働くこととなりました。
2年ぶりに第三病院から附属病院へ戻ってきましたが、本院は最も勤務した期間が長い病院なので、実家に戻ってきたかのような気持ちです。
大学病院は臨床以外に、研究や教育も同等に行われる機関でもあります。
患者さんと向き合い診療にあたり、実臨床で生じた疑問を解明すべく研究し、神経学の面白さを少しでも学生・研修医の先生達に伝えられるように、日々、試行錯誤して邁進したいと思います。
神経学は他のどの臓器にも病態的共通点が少なく独立した学問です。
故に、なかなか学ぶ機会が得られなかったり敬遠してしまったりすることが多いと思います。
しかしながら神経症状は目に見えて所見として現れてくるため、正しく病歴を聞いて所見の評価ができれば、血液検査や画像検査なくして障害部位の特定がある程度可能なものまた神経学の素晴らしい点だと思います。
話を聞くと一見難しそうですが、一度わかってしまえば面白い手順でもあります。
医局員の皆が丁寧に教えてくれるので、世情が落ち着いたら見学に来たり実習で選択したりしてみてください。
(勉強していて良くわからない・どう考えたらいいのかなど,些細なことでも応援します!)
それではまた。(写真は附属病院から見える、私が好きな景色の一つです)
当医局では、レジデント期間中に1年間、国内留学する機会があります。私は、2019年度に国立精神神経医療研究センター (NCNP) 脳神経内科へ留学させて頂きました。感じたメリットを挙げたいと思います。
まず、臨床での考え方の幅が広がります。留学する医療機関は、慈恵医大の関連病院ではありません。他病院にとっては当たり前のことも、慈恵にいると新鮮!な考え方に触れることができます。NCNPではパーキンソン病患者さんを診療する機会が多かったですが、L-DOPA製剤の処方設計、難治性である腰曲がりに対する治療など、現場に行かないとわからない考え方に触れることができました.総回診の時、聞いたことのない疾患の聞いたことのない所見が、当たり前のように真顔でプレゼンされていたのも(勉強不足が身に沁みますが) 、いい思い出です。
国内留学は、慈恵にいるだけでは出会えなかったであろう先生方と仲良くなれるチャンスでもあります。特にNCNPは神経領域のナショナルセンターである故、分野を問わずたくさんの先生と仕事をする機会があります。シャイな先生も、1年間留学すれば、その後の人生を左右するような出会いが生まれるかもしれません。コミュニケーション能力の高い先生は、学会などで次々と人脈を広げられると思いますが、(私もシャイなので) 長い期間、他施設で勉強する機会を頂けたのはありがたいことでした。
みなさんも、もし入局した暁には、是非この貴重な機会を生かしてください。NCNPで指導頂いた先生方、機会を与えてくださった医局の先生方に感謝申し上げます。4月から本院に戻りましたので、これまでの経験も生かして頑張りたいと思います。