1.Noncontrast Head CT Alone vs CT Perfusion in Basilar Artery Occlusion Thrombectomy, Thomas R. Ford, Brian Silver et al.Neurology, 105, 3, (2025).
中国からの急性脳底動脈閉塞(BAO)に対する血管内治療(EVT)の適応を、非造影CT(NCCT)で選択した場合とCT灌流(CTP)で選択した場合で比較した研究になります。ATTENTIONおよびATTENTION IA試験の個別患者データを用いた事後解析です。 発症推定24時間以内にBAOを発症しEVT適応とされた患者を、NCCT選択群(n=274)とCTP選択群(n=132)に分類し、90日後mRS 0–3達成率はNCCT群48.5%、CTP群45.5%(p=0.56)、mRS 0–2(37.2% vs 33.3%, p=0.44)、症候性頭蓋内出血(4.5% vs 7.5%, p=0.29)、90日死亡率(32.1% vs 34.9%, p=0.83)では群間差はありませんでした。 BAOのCT/CTPの画像検査は出血の否定の一点が最重要であり、よほどcoreが大きい症例でない限りは造影の結果はEVT適否の選択にそこまで影響しないのではと思いました。(strokeチームより)
2.Early Tirofiban Infusion after Intravenous Thrombolysis for Stroke. Tao C, et al. N Engl J Med. 2025 Jul 4.
中国の38施設で実施されたASSET-IT試験の紹介です。発症4.5時間以内にt-PA静注療法を受け、血栓回収術適応外と判定された非心原性脳梗塞患者を対象に、血小板グリコプロテインIIb–IIIa受容体拮抗薬であるTilofiban(日本では未認可。24時間持続静注)をt-PA静注療法完了後60分以内に投与を行いプラセボ群と比較した試験です。 90日後にmRS 0~1を達成した割合はTilofiban群65.9%に対しプラセボ群54.9%(リスク比1.20; 95% CI 1.07–1.34; P=0.001)、症候性脳内出血はチロフィバン群で1.7%(プラセボ群0%)、90日死亡率はそれぞれ4.1%および3.8%です。 血栓溶解療法後の早期抗血栓薬開始の試験では、MOST試験(アルガトロバン or eptifibatide併用)、ARAIS試験(アルガトロバン併用)などがありますが、有意差はありませんでした。一方で、tPAは4時間で99%が排泄されるといわれており、抗血栓薬の開始に24時間待たないといけないのかは疑問です。今後の展開を待ちましょう。(strokeチームより)
4.Volumetric MRI Comparing Longitudinal Change in MOGAD to NMOSD, MS and Healthy Controls, and Disability Associations Kunchok A, et al. Ann Neurol. 2025 Jul 29. Online ahead of print.