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12月の論文紹介まとめ

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医局SNSでは適宜論文紹介を行っております。紹介する論文は、新しい論文で医局員がオモシロイと思ったものです。
12月に紹介された論文を、コメント共に紹介します。
ご興味ある方はぜひご一読ください。

1.Deep Learning to Differentiate Parkinsonian Syndromes Using Multimodal Magnetic Resonance Imaging: A Proof-of-Concept Study
Mattia, G. M., et al. Mov Disord. 2025 Oct;40(10):2139-2148.
DOI: 10.1002/mds.30300

多系統萎縮症とパーキンソン病は、初期には臨床症状だけでは鑑別が難しいことが多く、画像やバイオマーカーを用いた客観的な診断支援が求められています。
本研究では、MRI画像(T1強調画像とDTI)をディープラーニングすることで、多系統萎縮症とパーキンソン病を正解率88%で区別することができました。
さらに、モデルの「どの部位を見ているか」を示すアクティベーションマップでは、多系統萎縮症の病態に関与する被殻や小脳が重要な領域として強調されておりました。
将来的には、日常診療で撮像されるMRIから、多系統萎縮症とパーキンソン病の早期鑑別をサポートするAIツールが実装されることが期待されます。(PDチームより)

※詳細は以下のリンク先をクリックしてご覧ください。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40704399/

2.Cerebrospinal fluid-driven ependymal motile cilia defects are implicated in multiple sclerosis.
Bigotte M et al. Brain (2025).

今月は多発性硬化症(MS)に関する文献の紹介です。MSの病態と上衣細胞の繊毛運動の関係は知られていませんでした。本論文では、single cell RNA解析と病理組織学的検討により、MS患者において上衣細胞の繊毛運動に関わる遺伝子およびタンパク質の発現異常が示されました。さらに、in vitroにおいて培養上衣細胞にMS患者の脳脊髄液(CSF)を添加したところ、繊毛の運動周期が延長(頻度の減少)し、同様の現象がIFNγ添加でも確認されました。繊毛機能を選択的に破壊(Ccdc39ノックアウト)するモデルを作成したところ、脳室の拡大、ミクログリアの活性化、巣作り行動の変化が見られました。MSでは、なぜCSFに接する部位で病変が生じるのか、新たな視点をもたらす画期的な研究であり、今後、MSにおいてCSFの炎症性サイトカインの除去や繊毛機能の改善が新たな治療薬のターゲットとして注目されるかもしれません。(神経免疫チーム)

※詳細は以下のリンク先をクリックしてご覧ください。

https://academic.oup.com/brain/advance-article/doi/10.1093/brain/awaf440/8340874?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTAAYnJpZBExNlRYMjM4S3pDRFh1WGhsY3NydGMGYXBwX2lkEDIyMjAzOTE3ODgyMDA4OTIAAR4Z5ZCu_fx8e19ZS7ToVP8VFc3NTVOfngVsZbHVcDbs8KX5eG-tt_oGclfa_w_aem_47vY7bLCPenpUAKOOQxFEw

3.CHOSEN: A Randomized Controlled Feasibility Trial.
Smith CJ,et al. J Am Heart Assoc. 2025 Sep 16;14(18):e040677.
doi: 10.1161/JAHA.124.040677.

クロルヘキシジン使用の有無および電動歯ブラシと手動歯ブラシの違いを含む複数の口腔ケア介入を検証したCHOSEN試験の紹介です。
急性期脳卒中、とくに嚥下障害を伴う患者では誤嚥性肺炎が頻発し、予後不良の重要な要因となります。口腔内細菌叢の管理を目的とした口腔ケア(oral health care:OHC)は肺炎予防の有望な介入と考えられるが、エビデンスは乏しい現状です。今回はイングランド北西部の4つの脳卒中ユニット急性期嚥下障害を伴う脳卒中患者が対象とし、
①クロルヘキシジン1%ゲル+手動歯ブラシ、②クロルヘキシジン1%ゲル+電動歯ブラシ、③非発泡性歯磨剤+手動歯ブラシ、④非発泡性歯磨剤+電動歯ブラシに101例を均等に割り付けし、3か月時点の肺炎発症率、生存率、modified Rankin Scale、QOLを検証しました。
結果、介入遵守率は全体で91%で、3か月時点の肺炎発症率、生存率、modified Rankin Scale、QOLにおいて、4群間で明確な差は認められませんでした。
口腔ケアは実臨床では重要性を実感していることと思います。舌苔が多い、痰がこびりついている、など汚染が強い患者さんではどういった形でもよいので口腔ケアを行うことが大切ですね。(Strokeチームより)

※詳細は以下のリンク先をクリックしてご覧ください。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40932100/

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東京慈恵会医科大学 内科学講座 脳神経内科

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